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インタビュー

この商店街は30年後もずっといい感じで盛り上がってほしいし、志やエネルギーのある人に来てほしいな。

SPARK オーナー

八木 崇哉 様・八木 美子 様

Syunya Yagi / Yoshiko Yagi

本当に自分がやりたいことをやるのなら、年齢的にも今しかない。
心に決めて「お店をやりたい」と妻に相談しました

雑貨・古着を扱われているSPARK様ですが、品ぞろえの特徴は。

崇哉様(以下S):雑貨はヴィンテージや一点物が中心で、普通の商材もありますが基本的には他のお店にない当店オリジナルのアイテムを取り揃えています。
逆に古着は珍しいものは少なくて、どちらかというと若い子でも気軽に手に取って買ってもらいやすい価格帯、いわゆる古着業界でいうレギュラーがメインです。以前は女性人気の高い昭和レトロが中心でしたが、最近は特にアメリカの古着やユニセックスで着てもらえるメンズのLサイズとかに力を入れていますね。

美子様(以下Y):商材のチョイスは自分たちが好きなもの中心で、特に古い物に関しては、実物を見た時にピピッとくるかどうか。ネットでよく見かける物は売れるとしても置かないですね。既視感がなく、かつ自分たちが「これはいいよね」って思える物、ちょっと変でも気に入ったものを。
売れるかどうか予想できないこともありますが、そういうのも楽しみながらやっています。

起業のきっかけは?

S:元々はサラリーマンで、古着や雑貨とは全然関係ない仕事でした。このまま自分はそこでずっと働いてるのかな、と深く考えずに過ごしていたのですが、体調を崩しまして、長い休養中に将来をすごく考えたんです。「もし体調が良くなっても、このまま会社に戻るのか?」と。
本当に自分がやりたいことをやるのなら、年齢的にも今を逃したらもうない。そう心に決めて「お店をやりたい」と奥さんに相談しました。

Y:もし私が全然興味のないものだったらおそらく同意しなかった思いますけど、「アメリカの雑貨を売るお店をしたいんや」って言われて、こっちもワクワクしてしまって(笑)なんかすごく乗り気でしたね。
話が決まるとすぐ主人は、店舗も決まってないのにアメリカに買い付けに行きました。初海外旅行・初仕入れということで、こっちはもう不安ですよね。でもすごいもので、でっかい箱が何個も家に届いて、見ればワクワクするものがいっぱい箱から出てくるんです。どれもこれも欲しい!売りたくない!って感じでした。

夢CUBE応募のいきさつを。

S:最初は夢CUBEの存在を知らず、家の近くで空き物件を探していました。まだ当時は餅飯殿ってシャッター街のイメージでしたね。夢CUBEができてからはここも色々変わってきて、今は空き店舗待ちの状態。当時からしたら考えられないですよね。
その後たまたま奥さんの友達を通して、夢CUBEという施設が2期生を募集していると聞き、でもそれが締切の2日ぐらい前だったので、もう必死でほとんど手書きで応募資料を作りました。

Y:その頃はアメリカ雑貨の店なんてほとんどなくて、夢CUBEにとっても斬新なエントリーだったと思います。
あと単なる「仕入れて転売」みたいなお店は採用されないと聞いていたので、私が昔からやっていたハンドメイドの布小物を販売するということにして、面接には布小物のサンプルも持っていきました。資料に画像を貼るとかでもいいんだけど、やっぱり実物を見て手に取ってもらった方が良さが伝わるので。
その資料にもとにかく切羽詰まったことを書いて、それで受かったんですが、今思えば熱意が伝わったんだと思います。

同時期に店を始めた人が結構多かったので
その連帯感というか、仲間意識がとても強かったです

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夢CUBEでお店を構えられるメリットは。

S:一つはシンプルに資金面ですね。センター街の路面店と夢CUBEでは同じ広さでも賃料が全然違いますし。
あと一番のメリットは、できるだけお金を抑えた中で最低限の商売のイロハも勉強しつつ「これは売れる、これは売れない」といった見極めができる点です。これが大規模店だと、コケたらやり直しがききませんから怖いですよ。

Y:周りのお店とのコミュニケーションを取る中でいろんな話も聞けるし、また当時の事務員さんも元々商売をされていた方で、何でも気軽に相談しに行けたのも良かったです。普通にどこかでポンと出店しても、お隣にそんな相談はなかなか行けないもんね。私たちも色々助けてもらったし、学ばせてもらいました。
それと同時期に店を始めた人が結構多かったので、その連帯感というか仲間意識がとても強かったです。雨音が聞こえただけでみんな一緒に外に出て「雨降ってきたな~」みたいな(笑)そんな間柄なので、商店街のイベントとかも進めやすかったです。

S:あと夢CUBEは最長3年で出ないといけない決まりなんですが、その準備も含めて3年っていうスパンは絶妙に良い長さだなと。これが1年だと何も分からないままで「はい終わりですよ」と放り出されるようなものだし、逆に5年とかになると変に余裕が生まれてしまう。軽くお尻に火がつくぐらいでないと。
当時うちが入る前に同じ場所で出店していた1期生の方には「2年目に入ったら次のこと考えや」とアドバイスを頂きましたね。

夢CUBEを卒業されたのは?

S:2013年です。3年間いましたが、その間にアイテムもどんどん変わってきて、最後はオープン当初の倍以上になっていました。そうなるとやっぱり手狭になってくるので、次に移った「夢長屋」では2店舗を借り、間仕切りを取って広くしました。
私たちは夢長屋のオープン年に入ったので、その度は話題性もあって繁盛したけど、2年目からは苦戦しました。立地は良いし人もいっぱい通るんですが、夢長屋の一角は屋根がないので雨の日はお客様が入ってきづらいんです。これはアーケードの強みというか、夢CUBEの値打ちを外に出てみて知らされましたね。夢長屋には2年半いまして、しんどかったけど色々勉強になりました。

ちっちゃい子にもワクワクしてもらえるようなお店であり続けたい

お店の将来についてはどうお考えですか。

S:僕らも年取っていくわけで、店の後継者を早く見つけないといかんのですが、うちの商品構成とかを考えると誰かに任せるというのはなかなか難しくて。
ここにある物を面白いと思えて、なおかつお客様に説明できるのが最低条件。僕が1から10まで商品説明してその人に覚えてもらうのも現実的じゃないし、そもそも根本に商品への「好き」がないとお客様にも伝わってしまうので、ただ単に売ってますでは絶対無理。そういう人がうまく見つかればいいんやけど。
もしそれがある程度軌道に乗れば2店舗目とか考えてもいいんだけど、店を増やすと今度は仕入れがね。やっぱりこういう商品を集めてくるのは限度があるので。

Y:そうやって後継者をと思いつつ、自分がこの現場に立てなくなる寂しさもあります。でもとりあえず店まで来たら接客はできるから、元気なうちは這ってでも来ようと(笑)やっぱり現役を離れたくはないんですよね、うん。

夢CUBEでの起業にチャレンジしてくる人たちにメッセージを。

S:まずは夢CUBE特有の横のつながり、同期とのコミュニケーションとか大事にしてほしい。いずれはここを出てセンター街とかで商売やるにしても、それは夢CUBEでやったことの箱が大きくなっただけなんでね。夢CUBEで「自分とこだけ売れたらいい」みたいな感覚で周りとバチバチやってた人は、よそに行っても同じでうまくいかない。個人商店ならそういうのも大事なので、最初は規模の小さい夢CUBEで学んで次に生かせばと思います。
あとは先輩言うたらあれですけど、先に入っていた卒業生からアドバイスをもらいやすい環境だと思うんで、困ったことや悩みがあれば気軽に聞いてもらいたいですね。私らも夢CUBEの人たちは何かほっとけないし、大体のことは惜しみなく教えますのでぜひ利用してもらえば。

Y:夢CUBEはゴールじゃなくてスタートなので、どんな商材にしても、自分はもちろんお客様にもワクワクを届けられる、心地よく過ごせるお店を作っていってほしいです。
そういえばこの間、知り合いと「夢CUBEで初めてのお客様ってどんな人か覚えてる?」って話になって。うちは小学低学年の子が最初に来て、雑貨を買ってくれたんですよ。もう10何年前のことやけど、いまだに頭にあります。嬉しそうに、大事そうに持って帰ってくれるその後ろ姿、忘れたらあかんな、ちっちゃい子にもワクワクしてもらえるようなお店で終わりたいなって。これから店を出す人たちにも、そうあってほしいという願いはありますね。

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夢CUBEが2026年に新しくなりますが、この商店街にどんな未来を期待しますか。

S:もちいどのセンター街は理事長を筆頭に皆さんが次から次と一生懸命考えてくれていて、関わる人たちの商店街への愛着をすごい感じます。ここで頑張っていこう、盛り上げていこうというね。理事長が柔軟な方でみんなの話を聞いてくれるので、そういう議論が生まれやすいというのが大きいと思います。

Y:本当によかったよね、最初が夢CUBEで。ならまちとかで店借りてやってたら、今はやってないかもしれない。

S:その一方で商店街のことには興味がないという人もまだまだ多くて、どんな話が進められているとか、リニューアルのこととか、全く知らないの方が断然多いと思います。でもそれをちょっとずつ、気長な話やけどみんなを巻き込んでいって少しでも輪を広げていきたいし、その間に夢CUBEに入ってくる人が増えてほしいですね。
この商店街も世代交代が進んで今は半分以上は外からの方なんですが、また年月が経っていったらもっと変わっていくやろね。20年後、30年後もずっと、もっともっといい感じで盛り上がってほしいし、志やエネルギーのある人、はめを外すぐらいの人が来てほしいなって思いますよね。

店舗情報
SPARK

住所:奈良市餅飯殿町19

電話: 0742-24-3220

営業時間:11:00~19:30

定休日:不定休

ホームページ:https://www.instagram.com/spark_nara/

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